DTP Youth Lab 第6期メンバーの報告集

こんにちは、Youth Labです。

2020年6月現在、外出自粛解除により、少しずつメンバーたちと共に日常を取り戻しています。

ここでは、この自粛騒動が始まるちょっと前の話をします。

Youth Labには、DTP Youth Lab という、DTPのラボがあります。そこにはDTPを学ぶメンバーと実際にDTPの仕事をしているOBがいます。つまり、DTP Youth Lab は、実際の仕事と研修が並行し行われている現場となっています。

DTPを学ぶメンバーたちの研修期間は約5か月間。その間、議論をかさねながら一冊の冊子を作り上げていきます。同時に、株式会社光陽メディアさんの一角をお借りし、実際の印刷会社の中でDTPの技術や仕事も実践的に学びます。そのDTPの第6期のメンバーたちが無事研修を終えたのが、今年の3月の下旬でした。

第6期のメンバーたちが研修の期間をかけ(今回は4か月間)作成した報告集には、6期メンバーが「働くこと」や「仕事」について、今感じている素直な気持ちと、実際働いているOBたちの今の声が記されています。そして、一番誌面を割いているのは、数年もの間サポステの若者たちの受け入れを積極的に行い続けている企業の方々(株式会社光陽メディアの大塚さん、有限会社ユタカサービスの森下さん、有限会社まるみの三鴨さん、社会福祉法人武蔵野緑会西久保保育園の西巻さん 掲載順)への若者のインタビューの部分です。

大塚さんの「多分どうやって本が作られているかはあまり知られていない。いろんな工程が沢山あるから、いろんな人たちの仕事がある。チームというか仲間という感じでやらなきゃいけない。専門的な技術がある人じゃないと出来ないわけでもない。どこも入ってから印刷について学んでいる。よく感じるのはやりがいを持ってもらえるかどうか。出来上がった時の喜びを想像しながらやれる人は、すごく成長が早いと実感している。ただそこにハードルを上げ過ぎないようにしなきゃと思っている」や

西巻さんの「仕事は一人で何でもかんでもやるのではなく、チームワークで連携しながら分け合って支える。とりあえず保育を体験してほしい。体験して一人一人が成長していく。長い人生いろいろあるから」など、

ここでは働く人の成長を丁寧に見守り続けている、企業側の働く人を大切にする「思い」が沢山紹介されています。

一方で若者たちがこの出会いに至るまでは、このような企業側の「思い」をリアルに実感できる機会に恵まれてこなかったのだと。だからこそ、働くことに対し、何か常に品定めされるような、ハイスペックでなければ受け入れてもらえないのではないか?というような不安を感じてここまで来ているのだ、とも同時に考えさせられます。

その後のコロナ禍のこの時流の中で、企業は生き残るだけでも大変な状況になっています。若者たちにとっても、就職活動が今後、就職氷河期、リーマンショックのような競争激化となるかもしれず、しかしながら、まだ実感の伴わない先の見えない日常が過ぎていきます。

それでも、世界的に日常がひっくり返るような、こんな時代に生きる今だからこそ、みんなで一緒にもう少し生き方、働き方も柔軟に考えていけるといいのにな。と考えさせられる一冊になっています。




Youth Lab

1974年より、子どもたちの学習支援や不登校児童の居場所づくり、 若者の社会参加や就労支援を行ってきた、 文化学習協同ネットワーク(認定NPO)と若者たちが出会う人や世界について、 そして、若者たちが自分自身を再発見するための学びの時間について発信していきたいと思います。